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帯状疱疹
帯状疱疹は幼少期にかかった「水ぼうそう」が大人になって再びかかってしまう病気です。
幼少期には全身にボツボツが現れますが帯状疱疹は身体の一部に水疱として見られます。
よく見られる部位は順に胸部~背部、腰腹部、頭部顔面、下肢、頸部から上肢となっています。
幼少期に発症した水ぼうそうの原因微生物は「水痘帯状疱疹ウイルス」ですがこのウイルス、水ぼうそうが治ってもその後もずっと身体の一部(特に神経節)に潜んでいます。通常は人間の免疫力のために共存するのみで特に悪さをしませんが、何らかの原因で人間の免疫力が低下すると途端に人間とウイルスの上下関係が逆転して出てくるのです。
これが帯状疱疹です。
発症初期は皮膚が赤く腫れていき次第に水疱をともなう発疹が広がります。
そしてそこには皮膚炎をおこすためピリピリした痛みから時に酷い痛みを感じていきます。
皆さんが「皮膚科」に受診するのはこの頃でしょうか。通常皮膚科では皮膚の消毒とともにウイルスの力を弱める抗ウイルス薬を投与して、消炎鎮痛剤などを処方してもらえます。
この治療のおかげで通常は皮膚症状の軽快とともに痛みも和らいでいきます。
しかし、3割ぐらいの人に皮膚症状が軽快しても引き続き水疱あった部位やその周辺部位に痛みが残ることがあります。これを帯状疱疹後神経痛といいますが、これはウイルスにより帯状疱疹をおこした皮膚の下にある神経自体が破壊されてしまうことによる「神経障害性疼痛」が原因です。
そして「帯状疱疹後神経痛」は難治性で時に完治させることが難しくなる後遺症です。
ペインクリニックでは専門医療を駆使してこの後遺症の診療を行っています。
帯状疱疹後神経痛は通常帯状疱疹発症後6か月を経過しても痛みが続いている状態が定義ですが、帯状疱疹発症直後から皮膚症状治癒後も後遺症に移行することが推測されるケースも多く見受けられるため、皮膚科での治療と平行にわれわれペインクリニックにもご相談いただくことをお勧めいたします。